近年、賃貸物件として人気を集めているのが、「コンセプト物件」です。
単なる居住物件の域を越えたコンセプト物件のなかには、入居待ちが出るほど人気のものもあります。
そこで今回は、コンセプト物件で不動産投資をする場合のメリットや注意点についてご紹介します。
コンセプト物件で不動産投資をする際のメリット
コンセプト物件とは、ただ単に生活するだけの空間ではなく、特定の趣味や嗜好のあるターゲットに向けた間取りや機能を持たせた物件のことです。
人気のデザイナーズ物件やペットと暮らすための設備が整った物件、大型バイクユーザー向けの物件、音楽スタジオが併設された物件、eスポーツに集中するためのゲーマー向け物件などがあります。
それぞれに非常にユニークな工夫がなされているため、ニーズに合う入居者にとっては非常に魅力的な物件と言えるでしょう。
このコンセプト物件で不動産投資をするメリットは、主に2つあります。
1つ目は、特定の層に絶大な人気となるため、立地が多少不便であっても入居者が途切れにくいことです。
通常、賃貸物件は利便性を第一に選ばれることが多いため、駅から遠い物件や買い物に不便な物件は選ばれにくい傾向があります。
しかし、希少価値の高いコンセプト物件ならば高い需要があるため、多少利便性が悪くても入居希望者が途切れることはありません。
2つ目は、コンセプト部分に対する価値を家賃に反映させられるため、その分だけ大きな家賃収入が見込めることです。
通常、家賃は物件の広さや築年数、利便性の高さなどで決められますが、コンセプト物件は、そうした部分にくわえて、他の物件にはないコンセプト部分の希少価値で家賃を設定します。
そのため、広さや築年数に合った相場よりも高い家賃収入を見込めるのです。
コンセプト物件で不動産投資をする際の注意点
不動産投資を考えている方におすすめのコンセプト物件ですが、注意しておかなければならない点があります。
まず注意したいのは、「安定して適切な需要が見込めるか」という点です。
コンセプト部分の価値は、一過性の流行ではなく、継続してニーズのあるものでなくてはなりません。
また、そのコンセプトを必要とする人口が少なすぎても、入居者が集まらない可能性があります。
逆に需要が多くても、市場に同様のコンセプト物件が多数ある場合には、入居者の取り合いとなってしまうため、注意が必要です。
もうひとつの注意点は、維持にコストがかかることです。
ユニークな設備を持つコンセプト物件には、初期投資はもちろん、維持していくための費用が高額となる可能性も考えましょう。
設備を充実させると維持も大変になるため、ニーズとコストのバランスに注意しなくてはなりません。