不動産投資を始めるとき、まず頭に浮かぶのは「今でいいのか」「もっとベストなタイミングがあるのではないか」といった迷いではないでしょうか。
大きな買い物を前提に進めるわけですから、投資としてのリスクを最大限回避し、より価値を高めたいのは当然のこと。
そんな迷いに少しでも参考にしていただけるよう、不動産投資のおすすめ時期と適さない悪い時期について解説します。
不動産投資におすすめの時期とはいつか
不動産投資を始めるか否か、その判断材料として大きいのは「融資」と「不動産価格」であるといえます。
不動産投資を始める多くのオーナーは金融機関へ融資を求めるのが一般的です。
現在は日銀のマイナス金利政策の影響がいまだ続いており、住宅ローン金利が低くおさえられているため、その点を考えればおすすめの時期といえます。
不動産購入でもっともおすすめの時期といえば、金利が低いうえに不動産価格も低いという2つの条件がそろったタイミングです。
ここ数年、2020年東京オリンピックをひかえて不動産価格は上昇を続けていましたから、本来であれば2つの条件がそろっているとはいえませんでした。
ところが、国土交通省の調査によれば、令和2年の全国地価平均価格は前年比で0.3%下落。
これは、コロナ禍による住宅価格の一時的な下落を指す現象ともいえます。
将来的には人口減少などさまざまな要因で住宅の供給過多を招き、この先の価格下落につながる"買い時"という見方もありますが、逆にいえば、それだけ入居者確保が厳しくなってくるともいえます。
その意味でも、2つの条件がそろった今こそがまさに「買い」のタイミングといってもいいでしょう。
また、サラリーマンの方が不動産投資を始める際、金融機関からの信用条件として安定した継続的収入がもっとも重要視されます。
それを考えると、社会人になって安定した収入を得始めてから5~10年前後が、不動産投資のスタートに最適な時期といえるでしょう。
不動産投資に向かない悪い時期の条件とは
不動産投資に向かない悪いタイミングは、一言でいえば金融引き締めによる金利高や不動産価格が高騰している時期です。
東京オリンピックが予定どおり確実に開催される前提で起こっていた、ここ数年の住宅バブルに近いような状況では、競争率が高く、価格に比して希望とは遠い物件しか手に入りづらくなります。
また、高い金利で融資を受ければ、その後の家賃収入による利益が薄くなるのも自明の理といえます。
総じていえば、不動産投資を始めるタイミングの見極めはもちろん大切ですが、同時に昨今のリモートワーク推進にともなう住宅需要地域の変化など、社会情勢の動きに応じた投資計画を練っておくのも大事なことです。