不動産投資といえば、これまでは「投資用の不動産を購入して運用し、その家賃収入などで売却益を得る」というのがあたり前でしたが、近年不動産投資市場で注目が高まっているのが、不動産投資型クラウドファンディングです。
今回は不動産投資型クラウドファンディングとは何かということをまず説明したうえで、そのメリット・デメリットも挙げていきます。
不動産投資型クラウドファンディングとは?
不動産投資型クラウドファンディングとは、不動産会社が一般の出資者からクラウドファンディングで小口のお金を集めて投資用物件を購入して運用し、その運用から出た利益を出資者に分配する、というものです。
従来の不動産投資は「出資者=不動産投資物件購入者、所有者、運用者」という感じですが、不動産投資型クラウドファンディングは、出資者が運用そのものにかかわることはなく、物件の所有権もありません。
運用はクラウドファンディングで資金を募っている不動産会社がおこない、物件の所有権も不動産会社のものである、という点が従来の不動産投資と大きく異なるわけです。
不動産投資型クラウドファンディングのメリット・デメリット
従来の不動産投資とは異なるタイプの不動産投資型クラウドファンディングは近年注目度が高まっている存在ですが、そんな不動産投資型クラウドファンディングにはメリット・デメリットの両方があります。
不動産投資型クラウドファンディングのメリット
●1万円などの少額から投資できる
●投資後の運用管理はすべて不動産会社がおこなうため手間いらず
●1件あたりの投資額が少額でOKだからこそ、複数の不動産投資型クラウドファンディングに参加しての分散投資もしやすい
●ひとつの物件に投資するものであり、その物件情報も不動産会社によって出されるため、投資先の情報が明確でわかりやすい
不動産投資型クラウドファンディングのデメリット
●プロが運用するものの、元本割れのリスクはある
●投資額が少額な分、リターンも少額
●原則として運用期間が満了するまで途中解約や売却(譲渡)は認められず、やむを得ない事情で解約するとしても手数料を取られる可能性がきわめて高い
●不動産投資型クラウドファンディングに出資するための資金を住宅ローンなどで借りることはできない